「のびのび子育ち –伸び叱り、ダメ叱りを考えよう-」

PTA教育講演会

「のびのび子育ち –伸び叱り、ダメ叱りを考えよう-」

(株)教育統計会 生涯学習部家庭教育アドバイザー 山下謙治氏

 

6月18日の授業参観日に、教育に長く携わってこられた山下謙治先生をお招きして講演会を開催しました。野球の斎藤佑樹選手、ゴルフの石川遼選手の育ち方なども交えながら、ユーモアたっぷりにお話しいただきました。講演のほんの一部ですが、内容をご紹介します。

 

6歳までは「子育て」期間。抱きしめて、目を見ておしゃべりして、愛情を注いで欲しい。3歳頃の第一反抗期には、時には離して暴れさせて発散させてやることも大切。この時期に押さえつけて、型にはめようとすると大きくなって爆発する恐れがある。子どもが小さなうちは、母親べったりではなく、父親、兄弟、祖父母、保育所・学校の先生など、色々な人間との接触の中で育てることが後の成長のためにも大切なことだ。

小学校の6年間は「子育ち」期間。勉強については、富山県の子どもの学力は全国でもトップクラスなので、学校に任せて欲しい。家庭では、①「早起き、早寝、朝ご飯」、②「テレビとゲームは1時間以内(といっても1時間ではやめないので、子どもにいつまでやるか考えさせることも大事)」、③「読書(本を読めと強要しない。読んで聞かせること)」の3点を奨めてもらいたい。9歳前後は「中間反抗期」で大切な時期。良かったことをきちんと「褒め」て、ダメなことをきちんと「叱る」こと。叱るときは手を握り、目を見て叱る。

思春期に入ってからの反抗期には、見守ってやることも大切になってくる。

 

―「叱り時」と「ほめ時」の例―

・友達の物を持ち帰った5歳児(いけないことはいけないと教える)

○「ママ嘘つきは嫌い。人の物を勝手に持ってくるのはいけないよ」

×「しょうがない子ね。明日返しましょうね」

・お手伝いを不完全にしてくれた2年生(先ずは目の前のお手伝いをほめる)

○「わー、ありがとう。うれしいわ。ちょって濡れているから中に干そうね」

×「濡れているんだから、ちゃんと中に干してよ。ダラなんだから、この子は」

・70点のテスト結果を喜んで報告する3年生(子どもの喜びに共感する)

○「すごい、よく頑張ったね。ママうれしいわ、ありがとう」

×「頑張ればできるじゃない。今度は100点目指そうね」